2006/09/03

ブログ移転します

こんにちは、益次郎です。

ブログを移転します。
http://masujiro.cocolog-nifty.com/blog/

今の会社に関わり始めてほぼ1年、当初の試行錯誤の状態を抜けて、見渡せてる感が出てきました。
さらなるご愛顧を。

2006/08/24

事例セミナーいいかも!

今週、顧客事例をフィーチャーしたセミナーを開催。
初の有料セミナーが発売10日で完売、追加開催を即決するも既に半数以上埋まる。
今回参加者の6割が部長級以上。
もうワンステップで直に経営者につながる戦略的要所を確保できた。

ここで我が社のマーケティングの歴史をひもとくと・・・
主要顧客は実質的に創業前後に集中、という創業者頼りの個人企業時代が続く。
新規開拓の仕組み作りに乗り出したのが、益次郎参加の頃。
しかし、当初のセミナーは無料でも参加数十名、後の売上にもほとんどつながらない。
わたしが担当して少し手を加え、東京大阪名古屋を横断し合計200名参加→ こっから顧客獲得もでき、トータル大成功。
さらに有料化を機にターゲットの絞り込みを進め、成約率は劇的に上がるかも?

と、書くとスムーズな成功のようだけど、例によって裏側はかなりヒドいドタバタではある。
半年前との違いは、計算通りな割合が増えてドタバタが減ったこと、ドタバタすること自体が計算通りであること。

とはいえ、直前数十時間のドタバタは酷いものがあった
(といいながら毎日5時間睡眠+30分の昼寝を欠かすことのない毎日であった。。)

なので、おそるおそるアンケートを集計すると、90%近い満足度と、熱いコメントの数々…

今回、受講料収入の何十倍も投資をさせてもらったので、これから、受講者と深く長い関係を築いていかなければ意味がない。
でもこれまでのところ、出来杉。
その理由は、また後日。

・・・
隣の部屋でも、研修会社がセミナーを開いている。終わったあと、少し立ち話。
創業時期、規模、ほぼ同じだ。論理重視のアプローチなようで、ウチとは真逆だけど、順調に成長してるようだ。
この会社、私ならどう仕掛けるか?そんな想像をしてみるのも、楽しい。

2006/07/30

指揮者ベン・ザンダーの講演に行く

昨日は3年のロンドン滞在から帰った友人の歓迎会。ヘビーな話をたくさんしたのだがヘビー過ぎるので省略。

で今日はボストン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者であり、ビジネスの世界でも「人の可能性を引き出すコーチ」としての講演が大人気のベンジャミン・ザンダーの講演に行く。

音楽を通して人の可能性を引き出すということを、情熱ほとばしる語り、会場全員参加のコーラスやアマチュアの弦楽4重奏の即興指揮を通じて、体感させる。
まさにワールドクラスの人物の凄さを、同じ空間で体感できるのは、全くすばらしい。

ただ、主催者(イベント会社?)は経験不足?
レシーバーを配布して通訳が隠れて話す並行型ではなく、通訳が横に居て話を1つ1つ止めての逐語型のため、話の勢いが殺がれてしまう。これは、一流の講演でやってはいけない。
しかも、同時通訳のスキル不足。最後のキーフレーズ "Coaching is on just a sentence away." (コーチングに必要なのはたった1つの文章だけ)を、「コーチングは1つの文章です」と、苦し紛れな誤訳をしている…

前の外資が毎年やっていた社員総会のほうがこのあたりのレベルが高い。大企業はやはり1つ1つの行動のレベルが高い。

しかし、過剰品質、ということもある。
少々粗くても、極上なものをがんばって届けてくれるところが、ベンチャーの良さだ。
細かいことは、気にしない!

2006/07/21

益次郎オフィス移転再決定!

7月から引き継いだ仕事、いい加減仕上げろよ!的な仕事などで余裕なく、、、

マーケティング面での入社以来というか我が社創業以来の懸案が1つ、解決に動きつつあるかもしれない雰囲気が出てきました。落ち着いたら書いていきましょう。

閑静な高級住宅街への益次郎オフィス移転計画は、旧地方財閥系オーナーの方から拒絶をを喰らう、、、
ベンチャー=零細企業。それとも顧客の業界?信用が無いのは仕方ないか?まーわからん奴にわかってもらわんでもいいな。
おかげでもっといいところを見つけ、めでたく8月より明治の豪邸に隣接する高級アパートメントへの移転が決定。

2006/07/03

ほぼ1周年

何が1年かというと、今の会社のことを知ってから。

すぐに、前の会社で実質的に手がけていた、企画・マーケティング・人材育成を、今の会社にあてはめる方策を考えはじめたので、ある意味、ほぼ1周年といえるのです。

その後、ほぼ季節ごとに部署や担当を変えながら進めてきて、7月からこれらを組み合わせて主力事業の強化に乗り出す。
どうも僕は、既存の事業の一部をうまくやる仕事よりも、自分で好き勝手に進めてるうちに「こんなのできました」的な展開になることが多い。。

やろうとしていることは、似た形のものが多いけど、その形だけマネしてもダメ。方向感を失わないためには、なんでそうなってるのか、本質を見抜く必要がある。そのために、最近読書熱が高い。昔もビジネス本を読むのは好きだったけど、必要に迫られて読む感じが強くなってきた。というか、読書に実行する楽しみがついてきた、のかも。

先週読んだのは、中小?個人起業家向けマーケティングの神ともいえる神田昌典。
起業のストーリーの形で、ノウハウと同時に、成功のダークサイドを本人の実体験や心理学を交えて説く。

2004年の出版時にはギラギラした光の中にいた人たちが今、次々と堕ちてゆくのが、少し重なって見える。光は影と調和したときに始めて美しい。

2006/06/10

益次郎オフィス(自称)移転

また2週ぶりに書きます。

法人向けと個人向けの事業を統括したマーケティング部門が立ち上がって数週間。
ただ、個人マーケは確率論の世界で、一騎打ち決定力勝負の法人マーケとは別物。
しかも個人向けのは既に方針がかなり決まっている。

どうしようか?
はじめはまじめにシナジーの可能性を検討してみたものの・・・

結局、もともとの法人向けの基盤固めに集中することとする。
その副産物を個人向けのほうでも使えるようにしとけばよいだろう。
あと、顧客管理システムを正社員志望バイトさんが作ってくれるので、全体としての成果も残る。
よしよし。

「思いを込めた構想」 と 「思いつきな空想」 は紙一重。
私は先入観を持たずに、小さな実験を進めながら、現実の成果につなげていくまで。
少し遠回りしたほうが実現しやすいものもあるのさ。

ってわけで仕事は実はスローダウンしていて、益次郎カンパニーの本社移転プロジェクトを進める。
新興臨海地区から都心に程近い閑静な高級住宅地へ。(自称)

インテリアの参考に雑誌を立ち読みしていたら、高校の同級生が『注目の若手建築家』として一般誌で特集されててビビる。。広大な土地を確保して建築家に注文すれば、良い家が建つこともわかった。。。

この坂の向こうです。   

2006/05/26

法人相手のマーケティング

2週間ぶりに書きます。その間、過程としてはまあまあ(70点くらいかな?)、結果は後から表れれば良いし(言い訳?)

と、独り言はともかく、前回の続き。
日本という国はとにかく贅沢な国で、誰もがモノに満たされた挙句、格差拡大だ何だという。 
格差? 年収300万円の負け組? 世界70億人のうち、年収1万ドル稼げてる『恵まれた人』がいったい何%いるか知ってて『下流』と言ってるんだ?
日本人というのは、世界全体ではずいぶん恵まれているはずだ。

モノは満ち、精神に満たされていないのが、今の日本人。
『共感できるか』
『日常よりもレベルの高い時間をすごせるか』
とかの判断基準で動くようになる。
その判断のために、信頼する相手のクチコミを信頼する。
それが、消費者向けのマーケティングの世界です。
というのが、前回の話。

会社相手の場合・・・
相手は組織=上司の顔色を伺うサラリーマンなので、
「次回の鉄鉱石の調達先は共感した相手に変えます、3%値上がりするけど」
とは言えない。
「新しい鉄鉱石は3%高いですが、不良品が少ないし、必要なときに必要な量をくれるので在庫コストが圧縮できて、トータルでは5%オトクです!」
とか理屈をつける必要がある。

とはいえ、サラリーマンも人間なので、共感した相手には、何か『言い訳』をつけてでも買いたくなる。

その『言い訳』にあたるものの1つが、『導入事例』であると思う。
結局、消費者向けマーケティングの『クチコミ』と、法人向けでの『事例』とは、同じ効果があるような気がする。

ただ、法人向けの場合、あくまでも主役は営業。マーケティングは、営業マンをちょっと助けるくらいの役割しかできないケースは多い・・・
それでも、何か、圧倒的なマーケティング術を追求したい自分もいたり。
 

2006/05/13

クチコミュニティ・マーケティング

連休に読んだ本の紹介2

クチコミュニティ・マーケティング2-実践編 (日野 佳恵子)

2003年の本だけど、時代は着実にこの方向に動いている。流行り廃りの早い消費者マーケティングの分野だけど、古典としての価値があると思う。

『クチコミュニティ・マーケティング』 とは

  • 大量広告は『商品の存在』を認知させる。CMが大量に流れている、サラ金や缶コーヒーやビールなど、衝動買いする類の軽い商品なら、それだけでOK。
  • しかし、消費者は本当に重要なものは、『クチコミ』で確かめないと買わない。『信頼できる相手』と接触し、対話する中ではじめて、『購買する動機』が高まる。
  • そんな『クチコミの市場』で勝ち抜くための1つのカギは、明確な理念。会社も商品も、理念によってオンリーワンな存在になり、クチコミという厳しいハードルに耐えられる。

というもの。

実際僕も、重要なものを買ったり調べたりする時には、AMAZON, 価格ドットコム、教えてGoo(旧OK-Web)、などのネットの書き込みはチェックするし、電気製品ならビックカメラの店員さんと結構おしゃべりするし。本の内容は教科書的に正しい

さらにこの本の特徴は、「女時(めどき)」、「接触→対話→記憶」、「心のマーケティング」、「一本立てる」、など、わかりやすいコンセプトが満載。そして、これらは全て、豊富な現場の事例から編み出されたものであるということ。体験から語った本は、『共感』できる。情報過多な時代にあって、共感って強い。前の渋井真帆の本と同じ。

ただ、僕が担当するのは、法人相手の商売が多い。クチコミって効きにくいのだ。

(知人ブログ記事を紹介) 法人営業でクチコミをあてにしてはいけない

で、どうするか?

前のIT企業のころから、その打開策として考えたのが、『事例』 と 『物語』。

誰かが、「私は当時こんな悩みを抱えていました。でもある日これに出会い、これこれの結果、解決の方向に向かっています・・・」 と、自分の物語を語る。人はそうゆうものに共感するのだ。

で。

この続きは、後日・・・。

2006/05/07

男社会の企業、女主導の市場。

連休は山と田んぼの田舎で1週間のーんびり。








小学生のときから結構な数の本を読んできた町立図書館で、何冊か借りて読む。
その1つが、「稼ぎ力」ルネッサンスプロジェクト 稼ぎ力養成講座Episode1 

著者はカリスマ・キャリア・アドバイザー渋井真帆。 以前、丸の内OAZOでたまたまセミナー前の場面に出くわし、「なんだこの熱気は?」と驚いて、立ち読みしてさらに驚いて以来、注目の人。

この本は、寿退社に逃げ込んだダメダメちゃんな元OLが、女性企業家へと変身していく、21世紀のシンデレラストーリー。
すごいところは、シナリオ設定の巧さ・・・


  • 最初の超ダメダメちゃんぶり。それを、意欲能力は高いがくすぶってる銀行員の夫が教育してゆく、という、女性読者共感間違いなしの入り。
  • 真ん中が普通の自己啓発の話。読者を巻き込むわかりやすい説明スキルが光る
  • 最後、シンデレラへ変身する瞬間が、ジェットコースターの如く展開していきます。こんなこと本当にあるの?的な驚きに打たれてください。
 



僕が就職してぼーとしてた氷河期真っ只中、この東京のどこかで進行していた1つの物語、でもある。

バブル後の不況というのは、一面、目標追求型で男社会の日本企業が、感性重視の女性的な成熟市場に真剣に取り組むことに迫られはじめた時代、ともいえる。
この男女ギャップはそう簡単に解消できず、経沢香保子、日野佳恵子など、女性らしさを前面に出すタイプの起業家を産み出したともいえる。

と理屈はともかく、読者を巻き込む共感型の説明スキルは学ばないと。

以前、決算書まわりの教育の案件を担当したときには、あなたを変える「稼ぎ力」養成講座 決算書読みこなし編 を結構参考にしました。


2006/04/26

千葉7区補選に見る選挙マーケティング

千葉7区補選、超エリート斎藤健氏、元キャバ嬢に敗れる。

斎藤健氏とは私も以前お話したことがあり、すごい人っているもんだー、とビビった記憶がある。ただのエリート官僚ではない。

その片鱗は、公式サイトの大下英治作の半生記に伺える。

http://www.saito-ken.jp/story_01.htm

大戦までの軍官僚の失敗を分析した本 
「転落の歴史に何を見るかー奉天会戦からノモンハン事件へ」
の書評も、大絶賛されているし。


だけど、知らない人にとって、「また中央が送り込んできた官僚」 と受け止められるのが自然。このイメージでは、有権者が望むであろう政治家像、たとえば、「私の悩みを理解してくれる、普通よりちょっと凄い人」 とかと、重ならない。

いわば、消費者ニーズと、消費者がイメージする商品ベネフィットとが、一致していない。

このギャップを空中戦で埋めることができない場合、接近戦で勝負するのが、マーケティングのセオリー。ビジネスなら営業マンの出番となる。

では選挙では? 

「握手」という強力な営業手法があるのですね。

小泉が駅前で演説する。ここで「さいーとー、けーんでーす! みなさんのために、は、た、ら、き、まーす!」 と絶叫する。これをライブで体験した3万人が、見込み顧客層(=リード)になる。この時点で、、「この人、超エリートっていうけど、意外と私の悩みを理解してくれるのかも?」 と、身近に思う。この3万人の中で、より興味の高い人は、握手の列に思わず並んでしまう。触る、という体験をした3000人は、「この人は私の悩みを理解してくれる人に違いないわ!」と、最高レベルの関心を獲得できる。

いわば、一回だけ、ライブが足りなかった。

人間は理屈では動かないが、自分が体験を通じて納得したときには、動く。このことは、アミューズメント業界相手の商売をしてると、実感する。『体験』 『口コミ』 という古典的なマーケティング手法が最近あらためて注目されているけど、選挙もまた、マーケティングであることを実感する出来事だった。

斎藤氏は、政党がどこであれ、国政で活躍してほしい気がする。今後に注目したいと思う。

2006/04/23

若い中小企業は、人が辞め過ぎる

昨日、丸の内タリーズ会議室で数名の知人とちょっとマジメに話し合い。
私が「よく知ってる某ベンチャー」、知人の商社とで、共通の話題がでる。

「某ベンチャー」では、1年前の社員名簿が、ごーっそりと入れ替わっている・・・ 
その商社も、入っては消えていくそうだ。若い中小企業は、人が辞め過ぎる。

なんでそうなる?
「社長の個人企業なんだよねー」ということで一致する。

個人企業というのは、『社長のやり方』 しかノウハウがない。起業してそこそこ成功する人だから、最高レベルのスキルがあってこそ、のやり方なわけだ。一方で、それくらいの会社には、たいした人は入って来ない。(チカラを試したいとか、経験値つみたいとか、不純だよねー。誰だ?)  このギャップに対応しなければならないのだけど、社長には強烈な成功体験があるから、どうしても同じレベルを期待してしまうのだろう。

「こうゆときにはこうするんだ!」
「なんでできない!」

と、ハイレベルなやり方を、凡人に押し付けてしまう。
結局、社長の手を借りてなんとか仕事はこなすが、所詮自分の手柄ではないし、社長への負い目も出来る。せいぜい努力と根性でしか、その借金を返せない。しかし、そんなのは長く続かない。

そんな生生しい分析で盛り上がる。
経験、とりわけ成功体験は、時に目を曇らせる。
じゃあ、どうすればいいの?

『凡人でもできるような新しい仕事のやり方』 をつくるのが、基本なのだと思う。 社長のやっている仕事を分解して、その1つ1つを社員なり、外部業者なり、パンフレットなり・・・に分担させるわけだ。

そして、能力が足りないの前提で、仕事を任せる。
たぶん、仕事の半分くらいは、『新しいやり方』のマニュアル通りやればできる。残りは自分で乗り越えないといけないカベなのだけど、方法は教えない。「どうすればいいと思う?」 という『コーチング』の手法で、考えさせる。 

それでダメなのも想定して、見込み客を多めに用意しておけばよい。
シンプルな確率論だ。

いわば鎌倉武士の一騎打ちから、モンゴル軍の集団戦のような、転換が必要になる。
先に紹介した船井総研イソズミ氏「売上2億円の会社を10億円にする方法」 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478321167/masujirodiary-22?creative=1615&camp=243&adid=0JJMARY3T2DJ6S85P8X2&link_code=as1
では、「採用できる社員の能力は、社長の30%だ」と言う。
30%を前提に組み立てる、というルールを1つ作れば、一貫したビジネスモデルを作ることができる。さすがに凄腕のコンサルタント、シンプルだけど有効範囲の広いルール作りが上手い。

ベンチャーの人の問題については、もうひとつ、マーケティングという解決策がある。
この点は、あとで。

2006/04/12

10億円企業を育てるということ。

益次郎のベンチャー転職を投資とリターンの関係で表現すれば、『ビジネススクールに自費で通う』 感じ。カネを払って経験を買う。その中で、これから収益を産み続ける 『資産』 を獲得できるはずだ。いまどき投資効果の高い資産って、ほかに思い浮かばない。

って、どんな経験を買うの?
ジャストフィットに説明してる本を紹介しよう!

(クリックするとアマゾンに飛ぶので買いましょう)

中小企業支援を得意とする船井総研のスターコンサルタントのノウハウを、部分的に公開したと思われる本です。(船井総研というコンサルティング会社の経営戦略は、さすがにコンサル、ド健康な医者みたいなもんで、学ぶべきものが豊富。が、長くなるので、またいずれ。。)

1年前の自分がこの本を読んだとして、ちょっと頭の中の知識が増えるだけだったと思う。でも今の自分にとって、行間に見えるイメージの量がものすごく多い。たとえばこれが『1?2年、ビジネススクールに自費で通う』という中身なのだ。

この本の中身、僕の経験とあわせて、これから少しづつ語っていきましょう。

『パペットマメット』におけるブランド多面展開仮説

(タイトルにやりすぎ感が・・・)

僕の帰宅は最近22:00ごろが多くて、家につくとラジオをつけることが多い。テレビはしつこいので嫌い。

で今月スタートのJ-Waveの新人ナビゲータ、妙に気になる。。
シニカルでドライなユーモアと、ムーディでウェットな声の微妙なミスマッチ。
金剛地武志。

http://www.j-wave.co.jp/contents/navigator/kongouchi.htm

どっからこんな新人探してきたんだ?Yahooで検索。

『関連検索ワード』 に表示されるは
パペットマペット 金剛地武志

は?

調査続行。

こ、これが・・・

幾つかの情報を多面的に分析した結果、最も合理的と思われる仮説は、

『ある才能あるB級(扱い)タレントがお笑い市場に進出するにあたり、別ブランドを立ち上げて展開した』

といことである。いわば北米市場におけるトヨタとレクサスの関係と同様といえよう。

2006/04/06

『経営者の孤独を解消する』というニーズ

少し知ってるフリージャーナリストのブログからhttp://app.blog.livedoor.jp/yumikoyokota/tb.cgi/50607061

ベンチャー企業の女性経営者の間で、占いや霊視が広まっているという。"お抱え占師"に経営の先行きだけでなく、人事異動や男性のことなども相談し、公私ともにどっぷりとハマっている。冷徹な経営判断をしなければならないトップがのめりこむ理由とは?

オーナー経営者にとって、相談、ということの価値が高いのは、実感できる。
ウチのトップは男だけど、プロの「コーチ」と契約して定期的に相談している。

「コーチ」(Coach)はスポーツでは一般的だけど、語源は「馬車」で、「大切な人をその人が望むところまで送り届ける」という意味。そこから、本人に方法を教えるのではなく、自身の「気づき」を重視し、もともと持っている潜在能力を十分に発揮させる、という人材育成手法を、『コーチング』といい、経営の世界で最近はやっています。

具体的には、相談者が気になっていることを相談すると、質問の答えはいわずに、「何が問題だと思う?」「なぜそう思う?」とかシンプルな質問を繰り返すことで、自分で答えを探させる、という方法を取る。

育成、は通常「トレーニング」だけど、Train(電車)は線路の上を走るだけ、Coach(馬車)は道を自由に移動する、という喩えで、違いがイメージできる?


彼の場合、知識があるから相談相手には、方法論を体系的に勉強したコーチを選ぶ。
でも、同じようなスキルを身に付けた占い師に偶然あたってしまう経営者だっているわけだ。
<参考:占い師のスキル> 

共通しているのは、他人にわざわざ高い金を払って相談する、というニーズがある、ということ。
『相手が今、お金を払ってでも欲しいもの』は、『その相手の金銭感覚の範囲内の値段』で、いくらでも売れる。そして、一人上客を納得させれば、口コミだけでもそこそこ売上は伸ばせる。占い師、という不思議な存在も、こう考えれば、ビジネスのセオリーにそって理解できる。



2006/04/05

石田純一の戦略性

日経BPに石田純一インタビュー。http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/person/proposer/060330_ishida1/

もう52なんだ!

50代有名人には、ジャッキーチェンが52。矢沢栄吉が56。彼らも若いけど、子供のころからずーっとスターだった人たちだから、『年相応に若い50代』でもある。石田純一が意外なのは、ちょうど僕が大学のころブレイクしていた同時代感があるからだろう。

そう、彼は遅咲きの苦労人なのだ。

だから、その軽さもただの軽さじゃなく、戦略的に軽い。

ブレイク当時、自費でイタリアに行き最新の高級ブランドを大量に買い付けて着ていたらしい。こんなこと、普通のスタイリストのついた並の俳優には真似できない。いわば 『トレンディ』 というポジションを確立するために、『成長期には大量投資』 という経営セオリーに忠実に行動している。


そして、ピークを過ぎてからのしたたさ。
記事から引用すると:

たとえば島田紳助さんとしては、芸人にはツっこめるけど、多少顔や名前がある俳優にはなかなかツっこみにくかった。そういうなかで、遠慮なくツっこめる役がほしかったわけです。それを僕に求めていた。となると、“演じる”というのはオーバーでも、その役割をこなすということは、番組の中では至上命題。これは裏切ってはいけないんです。けれど、そのなかにちょっとした味つけをして返してみたり、自分らしさを出して役割の幅を広げていくということも忘れたくな
い。でも、それはサラリーマン社会のなかでも言えることでしょう?


(ま、今のバラエティって全部こうなんだけど。。)

この点、メルマガ『弱者逆転の法則』の過去記事に解説が:

http://www.sengoku-blog.biz/mt-cgi/archives/2004/02/20040210.html

さらに、ハセガワリエ版:

http://www.sengoku-blog.biz/mt-cgi/archives/2004/02/20040218.html


そして、益次郎は最後に重要な差別化ポイントを確認した。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/person/proposer/060330_ishida1/index5.html

石田純一は今日も裸足に革靴。



2006/04/02

コンサルティング事業をどう伸ばすか?

リスクも大きいベンチャー転職。
自分の成果として残せるかもしれないもの、その中で得られるものは、よおく考えないと。
そのカギは、看板のコンサルティング事業をどう伸ばすか? にかかるだろう。

この会社が特化するアミューズメント業界は、一見サービス業のようで、実態は資本集約型の設備産業に近い。良い立地を確保し、金をかけて最新のインフラを投入すれば、大儲けはほぼ約束される、とわれている。


そんな業界で、ヒトと組織を良くしましょう、という、新しいコンセプトを浸透させないといけない。

そのために、僕のいたIT会社の手法が使えると考えた。
前の会社は、日本企業が使い慣れたITシステムを否定する新しいタイプの商品を、時に現場の抵抗勢力をなぎ倒して、日本進出から数年間で売りまくっている。そのマーケティング手法は、一般に、こんなふうに分析されているようだ。

_____________

A) 危機感をあおる。

  • 「海外優良企業はみんな使ってます!これがIT革命です!このままでは時代に遅れます!」 というあおり、いや、いや、「啓蒙」メッセージを、コンサルティング会社と共同で広める。
  • バブル崩壊後の氷河期真っ只中、自信をなくした大企業が 『グローバルスタンダード』 『IT革命』 にすがりついていた当時。経営トップの最大のお悩み 「俺の手で何とかしてやる!」 に刺さり、バカ受け。

B) 経営トップを押さえる。

  • 「どんな名経営者でも、データをみえるようにしておかないと、ビジネス環境の激変には対応できません!」という経営視点でのアピール。
  • 大企業トップの変革意識はおしなべて高いはず。ただし、変革のためのスキル・ツールを持っているとは限らないので、改革は進まない。ITの場合、従来システムには、「トップの欲しい経営データが揃わない」という弱点が実際にあったので、そこに『変革のツール』を売り込むチャンスがある。
  • 上記Aのアオリだけでは、関心は持っても意思決定まではしない。そこで、Bが意思決定者への決定打になる仕組み。
  • また、導入の現場では混乱は多々あったようだが(2ちゃんでも叩かれまくってたなー・・・今は激減してちょっと寂しい) 意思決定者を味方である限り、揺るがない。

C) 味方を作る。

  • まず、IT 業界がこぞって味方になる。
  • ・・・ ITだけでは差別化しにくいので、価格競争に陥る。コストに少しだけ利益を上乗せできるだけ。ITシステム部門が相手では予算も限られる。しかし、経営という付加価値は 『私が絶対に欲しい一品モノ』 になって差別化ができる。すると価格はコストと無関係に 『意思決定者の決済可能額』 にシフトできる。大企業トップが相手なので、価格はハネ上がるわけだ。
  • ふつうの顧客にとって流行のシステムの導入は、出世のチャンスになるので、「社内営業マン」として動いてくれたりする。
  • さらに、自社グループでの導入で経験をつんだ後、外販に乗り出すケースも多い。コスト要因のシステム部門が新規事業に変身しましょう、という提案は不況下にそりゃウケる。
  • 業界誌も大々的に取り上げ、1つの流れができる (大量広告出稿も)

D) 業界リーダー企業へ集中した営業活動。

  • 各業界ごとに上位リストを用意し、最重要の営業ターゲットとして、集中営業をかける。
  • 業界内の競合でも、IT部門は担当者間で情報交換していたりする。上位を取れば、芋づる式に下位に拡大する。特に上位ほどリスクある冒険がしやすい。
  • こうして優良先行事例を作ることは、新タイプの商品の展開のために非常に重要

などなど(悪徳商人風)

どなどな

___________________

で、問題は、これら手法をどう応用すれば経営コンサルが売れる仕組みができるか?

この続きはまた後で。

2006/03/26

転職にあたり考えたこと

こんにちは、益次郎です。
初回、転職のきっかけを。

それはある夏の夜、10時過ぎの誰も居ないオフィス。『急成長企業で次世代経営者を目指せ!』とかなんとかなメール広告が目に飛び込んでくる。

当時私は、新卒入社以来の外資IT企業に数年いて、流せるようになってきたころ。面白い仕事ではあるけど、ダメダメちゃんだったころの必死さとか、それゆえの刺激とか、少なくなっていた。そろそろ次の展開を考えないと。

そんなときに、『急成長企業で次世代経営者を目指せ!』というコトバ、自然に入り込んでくる。
リンク先のリクナビのサイトを見る。

ほとんどは、大手の代理店とか、たいした特徴もない中小企業。

そりゃ、経営には近いだろうけどねー。要は中小企業の社員だよねー。

1つだけ、無謀な事業展開をぶち上げる小さな会社が目をひく。

アホか?

この自信は何?

会社のサイトを数十ページ印刷しまくり、調べてみる。それは業界特化の人材サービスを展開する、3年目のベンチャー。どうやらその業界には、人事組織の面で『理想と現実のギャップ』が大きく、その海会社には、そのギャップを解消できる強烈な強みがあるようだ。

こうゆう会社は、伸ばせるはずだ。

あと必要なのは何だ?

説明会は5日後。ここで必要とされそうな人物像をイメージして職務経歴書を書き上げ、ギリギリで説明会に駆け込む。

そのとき考えたことは、次回また。