2006/07/30

指揮者ベン・ザンダーの講演に行く

昨日は3年のロンドン滞在から帰った友人の歓迎会。ヘビーな話をたくさんしたのだがヘビー過ぎるので省略。

で今日はボストン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者であり、ビジネスの世界でも「人の可能性を引き出すコーチ」としての講演が大人気のベンジャミン・ザンダーの講演に行く。

音楽を通して人の可能性を引き出すということを、情熱ほとばしる語り、会場全員参加のコーラスやアマチュアの弦楽4重奏の即興指揮を通じて、体感させる。
まさにワールドクラスの人物の凄さを、同じ空間で体感できるのは、全くすばらしい。

ただ、主催者(イベント会社?)は経験不足?
レシーバーを配布して通訳が隠れて話す並行型ではなく、通訳が横に居て話を1つ1つ止めての逐語型のため、話の勢いが殺がれてしまう。これは、一流の講演でやってはいけない。
しかも、同時通訳のスキル不足。最後のキーフレーズ "Coaching is on just a sentence away." (コーチングに必要なのはたった1つの文章だけ)を、「コーチングは1つの文章です」と、苦し紛れな誤訳をしている…

前の外資が毎年やっていた社員総会のほうがこのあたりのレベルが高い。大企業はやはり1つ1つの行動のレベルが高い。

しかし、過剰品質、ということもある。
少々粗くても、極上なものをがんばって届けてくれるところが、ベンチャーの良さだ。
細かいことは、気にしない!

2006/07/21

益次郎オフィス移転再決定!

7月から引き継いだ仕事、いい加減仕上げろよ!的な仕事などで余裕なく、、、

マーケティング面での入社以来というか我が社創業以来の懸案が1つ、解決に動きつつあるかもしれない雰囲気が出てきました。落ち着いたら書いていきましょう。

閑静な高級住宅街への益次郎オフィス移転計画は、旧地方財閥系オーナーの方から拒絶をを喰らう、、、
ベンチャー=零細企業。それとも顧客の業界?信用が無いのは仕方ないか?まーわからん奴にわかってもらわんでもいいな。
おかげでもっといいところを見つけ、めでたく8月より明治の豪邸に隣接する高級アパートメントへの移転が決定。

2006/07/03

ほぼ1周年

何が1年かというと、今の会社のことを知ってから。

すぐに、前の会社で実質的に手がけていた、企画・マーケティング・人材育成を、今の会社にあてはめる方策を考えはじめたので、ある意味、ほぼ1周年といえるのです。

その後、ほぼ季節ごとに部署や担当を変えながら進めてきて、7月からこれらを組み合わせて主力事業の強化に乗り出す。
どうも僕は、既存の事業の一部をうまくやる仕事よりも、自分で好き勝手に進めてるうちに「こんなのできました」的な展開になることが多い。。

やろうとしていることは、似た形のものが多いけど、その形だけマネしてもダメ。方向感を失わないためには、なんでそうなってるのか、本質を見抜く必要がある。そのために、最近読書熱が高い。昔もビジネス本を読むのは好きだったけど、必要に迫られて読む感じが強くなってきた。というか、読書に実行する楽しみがついてきた、のかも。

先週読んだのは、中小?個人起業家向けマーケティングの神ともいえる神田昌典。
起業のストーリーの形で、ノウハウと同時に、成功のダークサイドを本人の実体験や心理学を交えて説く。

2004年の出版時にはギラギラした光の中にいた人たちが今、次々と堕ちてゆくのが、少し重なって見える。光は影と調和したときに始めて美しい。

2006/06/10

益次郎オフィス(自称)移転

また2週ぶりに書きます。

法人向けと個人向けの事業を統括したマーケティング部門が立ち上がって数週間。
ただ、個人マーケは確率論の世界で、一騎打ち決定力勝負の法人マーケとは別物。
しかも個人向けのは既に方針がかなり決まっている。

どうしようか?
はじめはまじめにシナジーの可能性を検討してみたものの・・・

結局、もともとの法人向けの基盤固めに集中することとする。
その副産物を個人向けのほうでも使えるようにしとけばよいだろう。
あと、顧客管理システムを正社員志望バイトさんが作ってくれるので、全体としての成果も残る。
よしよし。

「思いを込めた構想」 と 「思いつきな空想」 は紙一重。
私は先入観を持たずに、小さな実験を進めながら、現実の成果につなげていくまで。
少し遠回りしたほうが実現しやすいものもあるのさ。

ってわけで仕事は実はスローダウンしていて、益次郎カンパニーの本社移転プロジェクトを進める。
新興臨海地区から都心に程近い閑静な高級住宅地へ。(自称)

インテリアの参考に雑誌を立ち読みしていたら、高校の同級生が『注目の若手建築家』として一般誌で特集されててビビる。。広大な土地を確保して建築家に注文すれば、良い家が建つこともわかった。。。

この坂の向こうです。   

2006/05/26

法人相手のマーケティング

2週間ぶりに書きます。その間、過程としてはまあまあ(70点くらいかな?)、結果は後から表れれば良いし(言い訳?)

と、独り言はともかく、前回の続き。
日本という国はとにかく贅沢な国で、誰もがモノに満たされた挙句、格差拡大だ何だという。 
格差? 年収300万円の負け組? 世界70億人のうち、年収1万ドル稼げてる『恵まれた人』がいったい何%いるか知ってて『下流』と言ってるんだ?
日本人というのは、世界全体ではずいぶん恵まれているはずだ。

モノは満ち、精神に満たされていないのが、今の日本人。
『共感できるか』
『日常よりもレベルの高い時間をすごせるか』
とかの判断基準で動くようになる。
その判断のために、信頼する相手のクチコミを信頼する。
それが、消費者向けのマーケティングの世界です。
というのが、前回の話。

会社相手の場合・・・
相手は組織=上司の顔色を伺うサラリーマンなので、
「次回の鉄鉱石の調達先は共感した相手に変えます、3%値上がりするけど」
とは言えない。
「新しい鉄鉱石は3%高いですが、不良品が少ないし、必要なときに必要な量をくれるので在庫コストが圧縮できて、トータルでは5%オトクです!」
とか理屈をつける必要がある。

とはいえ、サラリーマンも人間なので、共感した相手には、何か『言い訳』をつけてでも買いたくなる。

その『言い訳』にあたるものの1つが、『導入事例』であると思う。
結局、消費者向けマーケティングの『クチコミ』と、法人向けでの『事例』とは、同じ効果があるような気がする。

ただ、法人向けの場合、あくまでも主役は営業。マーケティングは、営業マンをちょっと助けるくらいの役割しかできないケースは多い・・・
それでも、何か、圧倒的なマーケティング術を追求したい自分もいたり。
 

2006/05/13

クチコミュニティ・マーケティング

連休に読んだ本の紹介2

クチコミュニティ・マーケティング2-実践編 (日野 佳恵子)

2003年の本だけど、時代は着実にこの方向に動いている。流行り廃りの早い消費者マーケティングの分野だけど、古典としての価値があると思う。

『クチコミュニティ・マーケティング』 とは

  • 大量広告は『商品の存在』を認知させる。CMが大量に流れている、サラ金や缶コーヒーやビールなど、衝動買いする類の軽い商品なら、それだけでOK。
  • しかし、消費者は本当に重要なものは、『クチコミ』で確かめないと買わない。『信頼できる相手』と接触し、対話する中ではじめて、『購買する動機』が高まる。
  • そんな『クチコミの市場』で勝ち抜くための1つのカギは、明確な理念。会社も商品も、理念によってオンリーワンな存在になり、クチコミという厳しいハードルに耐えられる。

というもの。

実際僕も、重要なものを買ったり調べたりする時には、AMAZON, 価格ドットコム、教えてGoo(旧OK-Web)、などのネットの書き込みはチェックするし、電気製品ならビックカメラの店員さんと結構おしゃべりするし。本の内容は教科書的に正しい

さらにこの本の特徴は、「女時(めどき)」、「接触→対話→記憶」、「心のマーケティング」、「一本立てる」、など、わかりやすいコンセプトが満載。そして、これらは全て、豊富な現場の事例から編み出されたものであるということ。体験から語った本は、『共感』できる。情報過多な時代にあって、共感って強い。前の渋井真帆の本と同じ。

ただ、僕が担当するのは、法人相手の商売が多い。クチコミって効きにくいのだ。

(知人ブログ記事を紹介) 法人営業でクチコミをあてにしてはいけない

で、どうするか?

前のIT企業のころから、その打開策として考えたのが、『事例』 と 『物語』。

誰かが、「私は当時こんな悩みを抱えていました。でもある日これに出会い、これこれの結果、解決の方向に向かっています・・・」 と、自分の物語を語る。人はそうゆうものに共感するのだ。

で。

この続きは、後日・・・。

2006/05/07

男社会の企業、女主導の市場。

連休は山と田んぼの田舎で1週間のーんびり。








小学生のときから結構な数の本を読んできた町立図書館で、何冊か借りて読む。
その1つが、「稼ぎ力」ルネッサンスプロジェクト 稼ぎ力養成講座Episode1 

著者はカリスマ・キャリア・アドバイザー渋井真帆。 以前、丸の内OAZOでたまたまセミナー前の場面に出くわし、「なんだこの熱気は?」と驚いて、立ち読みしてさらに驚いて以来、注目の人。

この本は、寿退社に逃げ込んだダメダメちゃんな元OLが、女性企業家へと変身していく、21世紀のシンデレラストーリー。
すごいところは、シナリオ設定の巧さ・・・


  • 最初の超ダメダメちゃんぶり。それを、意欲能力は高いがくすぶってる銀行員の夫が教育してゆく、という、女性読者共感間違いなしの入り。
  • 真ん中が普通の自己啓発の話。読者を巻き込むわかりやすい説明スキルが光る
  • 最後、シンデレラへ変身する瞬間が、ジェットコースターの如く展開していきます。こんなこと本当にあるの?的な驚きに打たれてください。
 



僕が就職してぼーとしてた氷河期真っ只中、この東京のどこかで進行していた1つの物語、でもある。

バブル後の不況というのは、一面、目標追求型で男社会の日本企業が、感性重視の女性的な成熟市場に真剣に取り組むことに迫られはじめた時代、ともいえる。
この男女ギャップはそう簡単に解消できず、経沢香保子、日野佳恵子など、女性らしさを前面に出すタイプの起業家を産み出したともいえる。

と理屈はともかく、読者を巻き込む共感型の説明スキルは学ばないと。

以前、決算書まわりの教育の案件を担当したときには、あなたを変える「稼ぎ力」養成講座 決算書読みこなし編 を結構参考にしました。


2006/04/26

千葉7区補選に見る選挙マーケティング

千葉7区補選、超エリート斎藤健氏、元キャバ嬢に敗れる。

斎藤健氏とは私も以前お話したことがあり、すごい人っているもんだー、とビビった記憶がある。ただのエリート官僚ではない。

その片鱗は、公式サイトの大下英治作の半生記に伺える。

http://www.saito-ken.jp/story_01.htm

大戦までの軍官僚の失敗を分析した本 
「転落の歴史に何を見るかー奉天会戦からノモンハン事件へ」
の書評も、大絶賛されているし。


だけど、知らない人にとって、「また中央が送り込んできた官僚」 と受け止められるのが自然。このイメージでは、有権者が望むであろう政治家像、たとえば、「私の悩みを理解してくれる、普通よりちょっと凄い人」 とかと、重ならない。

いわば、消費者ニーズと、消費者がイメージする商品ベネフィットとが、一致していない。

このギャップを空中戦で埋めることができない場合、接近戦で勝負するのが、マーケティングのセオリー。ビジネスなら営業マンの出番となる。

では選挙では? 

「握手」という強力な営業手法があるのですね。

小泉が駅前で演説する。ここで「さいーとー、けーんでーす! みなさんのために、は、た、ら、き、まーす!」 と絶叫する。これをライブで体験した3万人が、見込み顧客層(=リード)になる。この時点で、、「この人、超エリートっていうけど、意外と私の悩みを理解してくれるのかも?」 と、身近に思う。この3万人の中で、より興味の高い人は、握手の列に思わず並んでしまう。触る、という体験をした3000人は、「この人は私の悩みを理解してくれる人に違いないわ!」と、最高レベルの関心を獲得できる。

いわば、一回だけ、ライブが足りなかった。

人間は理屈では動かないが、自分が体験を通じて納得したときには、動く。このことは、アミューズメント業界相手の商売をしてると、実感する。『体験』 『口コミ』 という古典的なマーケティング手法が最近あらためて注目されているけど、選挙もまた、マーケティングであることを実感する出来事だった。

斎藤氏は、政党がどこであれ、国政で活躍してほしい気がする。今後に注目したいと思う。